metaSAN ホワイトペーパー その 32008/08/19
metaSAN にはファイバーチャネル 等の高性能ストレージインタフェースの利用可能バンド帯域を
各metaSAN メンバーに指定した量割り当てることができます。例えば、A のメンバーには50MB/ 秒、
B のメンバーには100MB/ 秒、更に、C のメンバーには200MB/ 秒という様に、それぞれ許容されるバ
ンド帯域を指定し、早いもの勝ちに無秩序にバンド帯域が取られる状況を回避することができます。バンド帯域コントロール機能により、各ワークステーション、サーバにおいて、どうしても確保するべきデータ転送帯域が必要な場合、プリセット方式で帯域を確保することが可能となり、ミッションクリティカルなサーバ、ワークステーションの高いサービス性能を実現することができます。SAN メンバーで万一、ストレージインタフェースに障害が発生した場合、metaSAN はそれまでの共有ボリュームに対するアクセス経路をEthernet にフェイルオーバーさせ、それまでのオペレーションの止めること無く継続することを可能にします。このことをSAN-LAN フェイルオーバーと呼びます。ストレージインタフェースによって転送されていたデータストリームはその時点でネットワーク経由で流されることのなります。この時、ユーザーにはSAN - LAN フェイルオーバーを意識させること無くオペレーションは継続されますので、高いストレージの可用性を可能にします。また、この機能はmetaSAN のもつ他のユニークな機能metaLAN で更にその有用性を発揮します。
metaSAN には更にユニークな機能としてネットワーククライアントから、SAN ボリュームをあたかもローカルディスクの様にマウントすることを可能にするmetaLAN ゲートウエイという機能があります。metaSAN をインストールされたコンピュータをゲートウエイとしてLAN クライアントがSAN のメン
バーになることを可能にします。同一ドメイン上に存在するmetaSAN をインストールされたサーバは、metaLAN をインストールされたノード(metaLAN client)からのSAN の共有ボリュームへのアクセスを仲介します。metaLAN client はSAN の共有ボリュームを他のサーバのサービスプロトコルに依存するネットワーク ボリュームとしてではなく、ローカルディスクとして、マウントすることができます。また、ゲートウエイとして機能するmetaSAN メンバーは同一ドメイン上に複数存在することができ、各メンバー負荷をバランスを図ることができます。更には、ゲートウエイとして機能する metaSAN メンバーに障害が発生し、metaLAN client からのアクセス仲介を行うことができなくなった
場合、自動的にデータのストリームを他のmetaSAN ゲートウエイが引継ぎ、metaLAN からのアクセス
を継続させることができます。以上の様に、metaSAN にはmetaLAN client に対するゲートウエイの機能があります。このゲートウエイの機能だけをサーバ機能としたソフトウエア製品がmetaLAN Server として販売されています。
metaLAN Server はmetaLAN client に対するサーバ間での負荷バランス、および、フェイルオーバー機能を有しています。その意味ではクラスタ型のゲートウエイサーバということができます。metaSAN は以上の様に、Windows やMac OS X を搭載したコンピュータがストレージを共有するSAN 環境でこれたのコンピュータによるファイルレベルの共有を可能にし、ワークグループの生産性を向上させ、ネットワーククライアントへの透過的、効率的なサービスを実現し、コンピュータの有効な運用を可能にする、クラスタ型ファイル共有システムといえます。metaSAN は世界中に多くのミッションクリティカルなコンピュータシステムサイトにインストールされ、システムの生産性向上に役立っ
ています。【関連リンク】
・【製品紹介】高速SANファイル共有ソフトウエア metaSAN
・【導入事例】metaSAN/metaLAN 導入事例