新『蔵」シリーズのご紹介 ClaStor4835
2009.7.22
新『蔵」シリーズのご紹介
ClaStor1235モデル誕生の背景
ClaStor1235モデルの特長
ClaStor1235のオプション
ClaStor4835モデル誕生の背景
ClaStor4835の特長
ClaStor4835のオプション機能
ClaStorの近未来
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デジタルコンテンツや膨大な実験データを収納する為に大容量ストレージに対する需要が増大しています。一方で、ストレージの信頼性、アクセス性能、エネルギー効率、ラックスペースの増加といった問題がクローズアップされ、これらの課題をいかに解決しながらデータを安全に保存するかということが、システム管理者の重要なテーマになりつつあります。
通常のRAID製品では19インチラック1Uのスペースに1TBのドライブを搭載した場合、最大で4TB程度の容量を収納することができます。しかし、 40TBや、80TB、またはそれ以上のストレージが必要とされる場合、収納ラックの本数が複数になり、ランニングコストの増大が思わぬ誤算となりかねません。一方で大容量ストレージは当然ながら膨大ばデジタルデータ資産が保存されます。これらのデータは、安全に保存し、利用することを可能にする高い可用性が求められます。
Xyratex社が開発コードで「SUMO」と名付けたF5404E大容量RAID装置は、可用性の要求事項に解を提供するストレージ製品です。F5404Eには、4Uの筐体に1TB HDDを48台収納することができる業界屈指のドライブ実装密度があります。この高密度ドライブ実装技術を支えるのが1筐体に3基収納された大容量電源ユニットです。通常のRAID装置の場合、2基の電源を持ち、万一の電源障害時には1台の電源でシステムを支える必要がありますが、F5404Eではn+1の電源仕様の為、大容量ストレージにおける電源障害のインパクトを低減することができます。
また、F5404Eには2基のRAIDコントローラが実装されています。RAID装置に搭載される総てのドライブはこの2基のコントローラから同時にアクセスされることが可能なデュアルポート仕様になっています。万一、搭載されているコントローラの1つに障害が発生した場合でも、他の一方のコントローラを介してホストコンピュータはドライブにアクセスし続けることができます。
最後にF5404Eには先進的な省エネルギー機能が実装されています。ストレージに収納されるデータもは、常にアクセスされているわけではなく、夜間や休日には当然アクセスの頻度は下がります。しかし、ドライブにアクセスがない状態でも通常通りドライブは回転し続けます。F5404Eは搭載された総てのドライブの回転を、アクセスの無い場合停止させることができます。この場合、消費電力は最大40%まで削減することが可能です。
ストレージ製品としてF5404Eの豊富な実績に証明された信頼性と高可用性、更に、省エネルギー、 省スペースの諸機能をフルに利用してネットワークストレージシステムとしてデザインされたのが ClaStor4835 です。ClaStor4835 の最少構成は1Uサーバユニットと4U 48ドライブのRAIDストレージモジュールから構成されています(右図参照)。前項でご紹介致しました様に、このストレージモジュールにはRAIDコントローラを2基搭載するXyratex社製F5404Eを採用しています。このストレージモジュールは1Uサーバと4GB FC 2本で接続されています。IUサーバ側では2つのFCポートを仮想化しActive-Active/Fail-over Fail-backのマルチパス構成にし、F5404Eの2基のコントローラと接続します。
ストレージモジュールには、4GB FCのホストインタフェース、SAS 4-Laneのドライブインターフェスがあり、1筐体に1TB HDDを48個搭載しています。それぞれのドライブに対し2つのドライブポート、2つのコントローラ、2つのホストインタフェース、2つのホストバスアダプターポートと、完全二重化を実現しており、ストレージ、サーバ間での障害に対しても、アクセスを継続を維持することができます。
ClaStor4835は大きく2つのクラスに分類することができます。
1つ目のクラスは、サーバ 1台とコントローラ搭載の4Uストレージモジュールで構成されたユーザ実効容量40TBの「ClaStor4835-04」と、拡張モジュールを増設した、80TBの「ClaStor4835-08」です。2つ目のクラスは、大容量ストレージに対する可用性を高めた、実効容量80TBの「ClaStor4835-HA08」と、160TB「ClaStor4835-HA16」のモデルで、2台のサーバによるクラスタ構成を組む事ができる製品です。
右図はClaStor4835-HA16 モデルの接続構成図です。ClaStor4835-HA16は、サーバ2基、SANスイッチ2基でヘッド部分の耐障害性を高め、ストレージ側へのパスもそれぞれのサーバに対し二重化させています。また、ストレージ内部のアレイはRAID6で構成されていますので、非常に高い可用性を実現しています。ClaStor4835-HA16モデルはストレージとNASヘッドサーバ間にSANスイッチを採用しています。この為、ストレージモジュールを更に追加することが可能な拡張性に優れたネットワークストレージになります。
ClaStor4835 は最少構成の40TBモデルから最大容量の160TBモデルまで、システムを設置後でもスケールアップ、スケールアウトが可能で、優れたTCOを発揮します。ClaStor4835はClaStor1235と同様、用途に合わせ搭載OSを選択することができます。更に、クライアントからのアクセス要求に対応するため、第3のNICポートとして10G Ethernet ポートを装備させることが可能です。
現在のITにおけるグリッド化、クラウド化の傾向は今後ますます拡大されてゆくことと思われます。その環境で、ネットワーク上のコンピュータによるファイルレベルでの共有化のニーズはますます重要になり、また、ネットワークストレージのアグリゲーション、仮想化もますます増進されてゆくものでしょう。こうした中、ClaStor1235、ClaStor 4835はネットワークストレージとして巨大なストレージプールの1ノードとして、また、企業、グループの中核的なネットワークストレージとしてご利用いただけることと確信しております。
一方、急激に増大するデジタルデータに対し、ネットワークストレージに期待される機能として、保存データのマネージメントがあります。将来ClaStorにはデータのバックアップを取ったり、保存期間の過ぎたデータを他の媒体に移動させたり、また、必要な場合データの削除を行なうというポリシーベースのデータマネージメント機能を付加してまいります。どうぞご期待ください。