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映像制作ワークフロー検証

Doremi Labs 製「DMS-2000」とmetaSANを使ったSAN環境の構築

2009.11.30

iconデジタルシネマと大容量データ
iconデータ移動時間0秒のワークフローを検証
iconテストを行ったシステム環境
iconワークフロー例
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デジタルシネマと大容量データ

デジタルシネマは、撮影後の編集から放映まで、映画業界を抜本的に変える革新的な技術です。しかし、その実現には映像データの高精細化に伴うファイルサイズの肥大化という問題があります。
HD非圧縮データ(HDTV,1080/60i,4:2:2非圧縮)の場合、約180MB/秒のデータをストレージに取り込むと、2時間の映像で、ファイルサイズが約1.3TBにもなり、これらの映像データを取り込み、編集し、完パケデータを次工程に渡すために、通常のEthernetでは長時間の転送時間が必要となります。
これらワークフローの作業効率を向上させる為には、大量のデータをどのように操ればいいのか?
その方法こそが、鍵となると言っても過言ではありません。

現在利用されている主なデータの移動方法としては、ネットワーク経由での共有、USBやリムーバブルディスクでのデータ移動があげられます。
一般的な行程は下記のようになります。

1.元データを編集HOSTにコピー
2.次のワークフローに受け渡す為、USBやリムーバブルディスクにコピー
3.作業用HOSTのローカルディスクに移動媒体から受け渡されたデータをコピー

このように、データ移動の為に、多量のコピー時間を費やしているの分かります。
この大容量のデータコピー時間を0秒にさせる事ができれば、作業効率が向上されることは言うまでもありませんが、その為には、同データを複数のコンピュータから高速にアクセスできる環境を構築する必要があります。

データ移動時間0秒のワークフローを検証

今回テストを行ったDMS-2000は、最先端のマスター制作システムと再生サーバにより、デジタル・シネマ技術を牽引しています。DCP-2000デジタル・シネマ・サーバ及びDMS-2000デジタルマスター制作ステーションは、DICI-JPEG2000画質規格に適用するために必要となる高速スループット・レート250Mbpsでデジタル・シネマをエンコードする、DCIに準拠したデジタルシネマ専用マスタリング機です。
ドレミ・ラボ社のDCP-2000デジタル・シネマ・サーバは、現在、米国の500以上の映画館に設置され、そのサーバ設置数が毎月数百台ずつ増え続けています。

これら背景により、MICは、Doremi社製DMS-2000と、SAN環境で構築されたストレージをブックレベルでファイル共有することができる、metaSANを使いデータ移動時間を0秒にさせるワークフローテストを行いました。

テストを行ったシステム環境

SANストレージ: F6412E(SATA 750GB×12台)×1セット
・HOST: DMS-2000×1台、Linux×1台、Windows XP×1台、Windows Vista×1台 合計4台
metaSANを各クライアント4台にインストール

doremi+metaSAN 検証校正図

テストに使用したSANストレージ
・F6412E デュアルコントローラ仕様(4GBキャッシュ搭載)モデル
・シーケンシャルRead IOs(512Byte) : 125,000 IO/s
・シーケンシャルReadデータ転送 : 1,568MB/s
・シーケンシャルWriteデータ転送 : 1,420MB/s

XRS RAID ストレージのモデルの中でも、最高速なF6412Eと、DMS-2000を含むHOST×計4台でSAN環境を構築し、4台のHOSTにはmetaSANをインストールさせ、SANファイル共有環境を作りました。
図1の環境下において、MDS-2000でJPEG2000へ変換するリアルタイム・エンコーディング、オーディオとJPEG2000ビデオをMXFインターロップ、または、SMPTEパッケージへのパッケージ化、に1台から数100台のサーバ用の鍵の作成について検証を行いましたが、いずれも快適な作動環境が認められました。

ワークフロー例

各4台のHostにそれぞれRead/Write 可能なワークフロー用のボリュームE: F: G: H:をF6412Eで構成し、各Hostに割り当てます。

図2のように、DMS-2000には、E: のボリュームをワークフロー専用ボリュームとし、その他各ホストに割り当てられている、F: G: H: は受け渡しの為のデータを読み込む為、metaSAN で排他制御させマウントさせておきます。

他の3台のHostにも同様の構成を組みSANファイル共有を可能とすることで、データ移動は0秒となり、大容量のデータを高速なSANストレージを使用しながら容易に扱える環境が実現します。

このように、お客様のワークフローを考慮しながら、どのようなデータ受け渡しをすることで作業効率が上がるかをよく検討し、構成することで、無駄のない効率のよい、映像制作ワークフローを提供することが可能となります。

本テスト環境は、DMS-2000とmetaSANが問題なく動作される事が確認できたと共に、映像業界様への作業効率をお手伝いできるよりよいソリューションであることが証明されました。
今後、DCIフォーマットにエンコードして、デジタル機器を完備した劇場に迅速に配給できる事は、映像配給会社さまにも利益をもたらす環境となるでしょう。
DMS-2000デジタルマスター制作をご利用の方は、是非弊社にご相談下さい。
必ずお役にたてるソリューションをご提供できるものと確信しております。
また、動作テストにご興味のある方、詳細については弊社までお問い合わせください。

【関連リンク】
【製品紹介】高速SANファイル共有ソフトウエアmetaSAN
【製品紹介】8Gb/4Gb FC RAID ストレージ F6512E
【構成例】4K高精細 映像編集ワークフロー


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